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執筆者の写真Hidetoshi Shinohara

苗場のジャイアントスラロームコース

20代後半から、本格的に始めたスキーを今でも毎年続けている。仕事が忙しくて、会社設立後何年かは、黒字になるまでスキーを断つことにした。黒字になるのに4年かかった。


7〜8年が経って、がむしゃらに働いたせいか体にガタがきていた。少し、気分転換にスキーでも再開しようと思い、道具を買いそろえた。車もスタッドレスに交換して、金曜日の夜に苗場プリンスホテルに電話する。「一人なんだけれど、部屋空いている?」ツインの部屋をいつも独り占めなので、ちょっと割高だけれど、高い部屋は必ず前日にキャンセルが出て、予約することができる。



土曜日の朝5時起きで、関越道をかっ飛ばす。そのためにスタッドレスでも高速走行に適しているピレリのタイヤを履いている。ディラーからは、「この車でスキーへ行くんですか?」とびっくりされるけれど、どんなスポーツカーだって、雪道を走れない車などあるはずがない。 スキー場へ着くと、チェックインまで荷物をロッカーに入れ、早朝リフト始発から、数本足慣らしに滑る。体が温まってきたら、このジャイアントスラロームコースのコブ斜面を攻略に行く。午前中の気温が低い時間帯は、雪質がいい。気温が上がると雪質が悪くなる。 この写真で見ると急斜面に見えないけれど、ここに立つと一瞬尻込みする。ひと呼吸をおいて、このS字カーブのコブ斜面をプリンスホテルまで、一気に滑り降りるのだ。このひとときだけは、仕事のことも嫌なことも全て無心になって、コブ斜面攻略だけに集中している。 ナイターまで、思う存分滑るとホテルのフレンチレストランで1人でディナーだ。周りを見ると、1人でレストランに来ている人は、めったに見かけない。テーブルの上にキャンドルが灯され、そこで読書しながら食事をするのが至福のひとときなのである。明日は、またあの斜面を攻略する。

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美しく、輝く、輪を求めて。

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