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執筆者の写真Hidetoshi Shinohara

コンポジション008

二つのよりよい関係は、相互扶助の関係となる。


自分の徳より、他人の徳を優先することで自らの幸せを勝ち取るというもの。 今話題の「フリー」という本の中にクロポトキン「相互扶助論」というのがある。ある意味で、今日のインターネットもリンク経済と言っている。リンク経済とは、人々がウェブにメッセージを書いてお互いにリンクを張り、受け手にトラフィックや評判をもたらすもの。 進んで他人を助けることで相手も同様にふるまうようになる。「原始社会」はそのように動いていたというのだ。現代の贈与経済は市場経済よりも、人間の自然の状態に近いということだ。 しかし、これらを実践しようとしてあらゆる規模で失敗したらしい。集団の人数が150人を超えると相互扶助を監視する社会的絆がゆるみはじめるのが主な原因だった。150人という数字は「ダンバー数」と呼ばれて、人間のコミュニティで各メンバ−が強い絆で結ばれたままでいられる構成員の上限数だ。 僕は、相互扶助という関係が成り立つのは、一対一の人間関係においてだと思う。AさんとBさんの関係がお互いにメリットがある場合に成り立つ。子供のお遊びではないのだから、なんらかの相互扶助が成り立たないと人間関係は難しい。それが、与えるものが物だとして、返ってくるモノが精神的な支えだとしてもいい。AさんはCさんとまたは、Dさんと、というようにそれが膨らんでいくだけなのではないだろうか? いずれにしてもあまり他人に干渉しすぎるのもうっとうしくなるし、関心を持たれなくなるのも孤独感を味わう。仕事も家庭も友情も相互扶助の関係があるからこそうまくいく。この二つの点のように適度な距離がいい。

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美しく、輝く、輪を求めて。

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