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執筆者の写真Hidetoshi Shinohara

陰陽論

昨年の今頃、コロナウィルスに感染してから体調を崩してしまった。感染する1年前から、体調不良で病院へ通院して続けて2年が経ったけれど、一向に改善する気配がない。ある人に相談したところ、「漢方がいいのでは?」と言われ、青山にある漢方のサロンへ行ってみた。月一回漢方を調合してもらうだけではなく、一時間のカウンセリングもしてもらえる。西洋医学のケミカルな薬の部分療法ではなく、心のケアや日常生活、物の考え方など、あらゆる角度からヒアリングしてくれる。


カウンセリングを受けていて、ここ数年、全てにおいて歯車が噛み合っていないことに気がついた。1日の始まりに瞑想を勧められたけれど、僕はじっとしていることが嫌いなのである。そういうタイプは、あまり深刻に考えない時間も必要らしい。


そのサロンの薬剤師の先生に古代中国の哲学、陰陽論というものを教えてもらいすごく納得できたので、その考え方を取り入れてこの1年間自由気ままに生活してみることした。

陰陽論とは、万物は陰と陽の二つの要素を持ち、互いに対立しながらも同時に依存し合い、常に変化を繰り返しているという考え方である。運命に抗うのではなく、身を任せることも大切なことなのかもしれない。


この対立と調和を視覚的に陰陽大極図で表すことができる。




この図に例えるなら、


「天」が陽で「地」が陰


「春夏」が陽で「秋冬」が陰


「男」が陽で「女」が陰


「昼」が陽で「夜」が陰



このように、陰は静かで暗く、陽は動的明るい状態を象徴している。

人間の活動でも陰は鎮静、睡眠、滋養などの静的で、陽は興奮、活動、消耗など動的である。


この理論を知っていると、日常の中での様々なストレスや悩みを解消することに役立つ。

例えば、人間関係で落ち込んでもとことん落ち込んでみる。そうしたら、段々と気持ちは上に向き始める。意見の相違で対立したとしても、しばらく時間を置いてその考え方を寝かしておくと、時期やそれを評価する人に陰は陽になる。冬には「寒い、寒い」と言っていても必ず暑い夏が来る。


このように陰と陽は表裏一体であり、切り離すことができないのである。つまり、人生とは陽のことばかりではなく、陰なことも漏れなくついてくるということである。そう考えると、悪いことが起きても「きっと、次には良いことが訪れるだろう」と思えば気が楽になり、良いことが続いている時は、浮かれているのではなく気を引き締めていれば、例え悪いことが起きても冷静沈着にしていられるのではないだろうか?


そんなことを考えていると僕の病気など、治らないと言われているけれど、「それを受け入れてうまく付き合っていくしかないのだろうなあ?」と思うと少し気が楽になった。この病気のお陰で、生活習慣を改善し、できるだけ外食を控え、栄養管理をしっかりと考えるようになった。


まだまだ暑い日が続くので、旅にでも出てみようか?

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美しく、輝く、輪を求めて。

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