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Crack

2012年3月

真冬の石狩湾沿いを車で走ると凍てつくような氷の世界がある。


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曇り空というのは、通常グラデーションがかかっているものだが、日本海の海空はグレー一色。真冬になるとこんなところ、人、一人として歩いていない。昔、井上陽水の氷の世界という曲があった。なんだか、不思議な内容だったけど、こんなところを歩いてみると異次元世界へ足を踏み入れたような感じがする。


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4月に当ギャラリーヴィグロワで松田奈那子の企画展を開催するが、実はこの写真のイメージが頭にあった。彼女の作品を初めて見た時、心の中の郷愁にすぐにシンクロナイズした。本人に聞いてみると北海道出身だという。しかも日本海側で生まれ育ったようだ。彼女の作品は、まさにこのグレーイッシュなイメージ。テーマは、現実と非現実のすきまの風景だという。僕は、即座にこの氷の世界を思い浮かべた。路面の氷が割れて、そのすきまから非日常の世界へ引きずり込まれようなイメージ。この氷のひび割れをイメージとしてタイトルをCrackとした。


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夏には、海水浴で賑わっていたはずなのに、今は誰もいない。この風景の音を言葉で表現すると無音。それが、ますます不思議な感覚にさせるのかもしれない。この土地のどこかの民家で、暖房がたっぷりと効いていて、むしろ東京よりも部屋の中は暑いくらい。外の気温と部屋の中の気温のギャップも激しい。そして、北国の人々は寒さに反比例して心が温かい。彼女の作品は、グレートーンの中にも温かみがある。この写真を見れば、松田奈那子の作品がなぜ生まれたのかきっと理解できることでしょう。
(実は、最初の2点の写真は、以前ブログでも使用したものです。Crackのイメージに相応しかったので、再度使いました)

松田奈那子 絵画展 Crackの情報は、こちら。
http://viglowa.co.jp/02/_crack/



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投稿者 hidetoshi shinohara : 00:06 | コメント (0)